東響第99回川崎定期(3月31日)
東響初登場の指揮者オスモ・ヴァンスカがどんな音楽を聞かせてくれるか楽しみに出かけた今シーズン最終の定期である。ニールセンの序曲「ヘリオス」OP.17、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番ハ短調OP.37、そしてプロコフィエフの交響曲第5番変ロ長調Op.100というプログラム。不思議なプログラムではあるが、あえて言えばどの曲も肯定的な雰囲気に終わるということか。きな臭い今のご時世ではこれは大いに聴く者の心のなぐさみになる。まずは明快な音色にこの作曲家を強く感じるニールセンの序曲で気持ちよく始まった。この曲はデンマーク放送では新春を寿ぐ音楽だったそうだ。ヴァンスカの堅固で迷いのない音楽が心地よい。続いてピアノにイノン・バルナタンを招いたベートーヴェンのコンチェルト。これは正統的なベートーヴェンと明らかに異なる音...東響第99回川崎定期(3月31日)
2025/03/30 20:31