新国「セビリアの理髪師」(2025年5月28日)
2005年から続くヨーゼフ・ケープリンガーの舞台の6度目の再演である。今回も前回2020年同様にロジーナに我が国の誇るロッシーニ歌い脇園彩を迎えた。とは言え彼女の声は成長をし続けていて、前回と比較して太さを加えてよりロッシーニ・ソプラノらしい声になってきた。昨年8月のペーザロでの歌唱より太い声になっているかもしれない。加えてチャーミングな存在感もいつものようでこれはもう理想のロジーナだ。対するアルマヴィーヴァ伯爵には当代きってのロッシーニ・テナーであるローレンス・ブラウンリー。ノーブルで滑らかな完璧な歌唱でアルマヴィーヴァを歌い切った。闊達なフィガロを聞かせたロヴェルト・デ・カンディアに、スリムな歌唱で独特な味を聞かせたバルトロのジュリオ・マストロトータロと理想のイタリア勢に、よく通る安定の歌唱とコミカル...新国「セビリアの理髪師」(2025年5月28日)
2025/05/29 07:17