モラヴィアの音楽家 ヤナーチェクの音楽を 語りましょう
最初の曲の秋の風*の寂しさがいきなり大好きな作品集です。8月最後の今日は、まだ残暑は厳しいのですが、吹く風に、そして雑木林の木々の黄色くなりかけた葉っぱに秋の足音を感じてこの作品を記そうと思い立ちました。*シューマンは
第1回ではこの作品の姿を記しました。この作品がシューマンのチェロ作品にとって唯一の調、イ短調で綴られた5つの散文に思えたと記しました。そこに記した3人のチェロは全てモダンによる響きでもあり、演奏家の表現を楽しむ、またロシアとスペインのチェリストたちの根幹を成す民謡への感じ方を楽しむ手段でもありました。これらはテクニック云々を越えて、演奏家の個性の形成に於いて実に深い関わりとなるものだと信じます。この...
ドイツ語によるミサは一本の大木、それは信仰であり教会であるのかも知れません。シューベルトはそれを歌曲集「冬の旅」に存在する想い出の一杯詰まった
ミサ曲 第6番には特別な想いがあり、同時にシューベルト(だけの)音楽に存在する何かを信じる事となった作品でもあります。シューベルトの白鳥の歌とも言えるミサ・ソレムニスに分類される第6番をずっと好きな理由、私なりに理解した事、それを記したいと思います。ミサ曲 第6番 変ホ長調 D.950編成 : Sop/Alt/Ten/Bas/Cho/Orch作曲 : 1828年(引用:クラシック音楽作品名辞典/三省堂)ヤーコプ・メルヒオール・リーター=ビーダーマン...
変イ長調はショパンが「華麗なる円舞曲」や「別れ」と名の付くワルツ(4曲)、「英雄」や「幻想」といったポロネーズ、バラード、即興曲等々かなり多く使用している調です。シューベルトはこの調をミサ・ソレムニスに使用しました。変ホ長調と共にA,Eという煌めく調が、僅か半音下がる事で落ち着きと高雅さを帯びるのを見てしまうと、もしかすると人に対する印象もその半音の違いでガラリと変わって見えるのかも知れませんね。ミサ(-...
第6番まであるシューベルトのミサ曲は、その全てが長調である事にも特徴があり、バッハのロ短調やベートーヴェンの荘厳なニ長調、そして
モーツァルト、そしてその遥か後のブルックナーにおいても離れる事のなかった、いえ、離れてはいけなかった神聖なもの、シューベルトは歌曲王の名に恥じない美しい旋律と古典派以降の和声の簡潔明快さによって近付きやすさをもたらしたと感じます。それは、典礼文の持つ絶対的神聖さから人の声による弱さと慈しみへと変貌を遂げて祈りを唱えるように聴こえて来ます。ミサ曲 第1番 ヘ長調 D.105編成 : Sop/Alt/Ten/Bas/Cho/Orch/Org...
バロックから古典様式へと移り変わる中で、マンハイム楽派に代表される多感様式の特徴がC.P.シュターミッツ作品から伝わって来ます。同時に彼が子供時代にはボヘミアへ、そしてマンハイムからパリ、ロンドン、再びマンハイムへと活動の場を移した事によるその土地々の多様性を加えた事によって前期古典派の存在感を知らしめたと思っています。また、交友関係も先輩リヒターやゴセックなど恵まれたものであった事も彼の音楽により深...
シュターミッツ(シュタミッツ)はマンハイム楽派の祖と言われる父ヨハン、現在では最も知られるヨハンの子であるカール・フィリップ、そして何故かマンハイム楽派よりもウィーン古典派に近いカールの弟アントンと、親子で前古典派様式の時代に活躍しました。時代の狭間という経過点にあり、一般には知られる事が稀であった彼らの作品をいつでも聴ける現代が素直に嬉しいと感じる時でもあります。J.W.シュターミッツ (1717-1757...
ジングシュピールの「アブ・ハッサン」はウェーバーの歌劇では「魔弾の射手」の一つ前の作品にあたります。「魔弾の射手」、「オイリアンテ」、「オベロン」と序曲でも知られる作品たちの中で、録音が少なく知名度は劣りますが、1幕で軽快に運ばれる「千夜一夜物語」からの喜劇は笑いありの楽しさと手軽さで、今の時世にピッタリだと思うものです。カール・マリア・フォン・ウェーバー Carl Maria von Weber (1786-1826 独)ロマン...
タイトルだけで楽しさが伝わってくるジャヌカンのシャンソンは、当時の宗教曲で強く香り立った旋法臭が驚くほど中和された馴染み良さ、そう、現代聴くポップスのような庶民性を持っていた事に時代の響きを感じます。このアルバムが特に面白いのは、リップやモルレ、ル・ロワといった時のリューティストがジャヌカン作品を編曲している事です。ですから、馴染み良い多旋律で交差する合唱、リュートのみの伴奏を持つ歌唱、編曲された...
フランショーム(フランコーム)作品は、そのタイトルからも、例えは悪いのですが音楽にあまり馴染みのない方でも興味を引く雰囲気を持ち、ショパンの人生後半の友であった共通のロマンが見えたりします。ショパンの「夜想曲」を編曲したもので聴くと、フランショームが感じた友人ショパンの印象が少し伝わってくるように思えます。フランスのヴィオール&チェロ奏者たちの作品に漂うもの、例えばサント・コロンブやフランショー...
ここにあるピアノは紛う事なきショパンであり、その敏感な感性がフランショームのチェロのパートと共鳴を起こすように心の歩み寄りを見せるのが何とも言えない魅力となっています。華々しい社交界の中にあって、心は孤独であった(のであろう)ショパンが、こうしてフランショームと一緒に作品を作ったのを見て、さぞ嬉しかったのだろうと思ってしまうのは何故でしょう・・。ここに来てショパンがチェロ・ソナタ op.65を1曲だけ遺し...
ロッシニアーナ 第1番はジュリアーニのギター独奏曲ではロマン派を先取りするような傑作だと私の中では信じる作品で、その珍しく憂いを含んだ主題の展開に魅せられ今回の最後に持って来たのです。また、作品集もあり、他に120のアルペジオや多くの練習曲・小品は入手し易い楽譜であり、美しくかつ実用的でギターを弾く事の喜びや意義を持たせてくれるものです。しかし、それらは録音としてはあまり聴く事の出来ない作品達でもあり...
この作品15はジュリアーニ作品で最も知られ弾かれる事の多い作品ではないでしょうか。しかし、それは第1楽章の「アレグロ・スピリット」であり、全楽章では最も演奏される機会の少ない作品でもあるのではないかと思います。セゴヴィアやブリーム達も第1楽章しか見当たらず(もしかすると存在するのかも知れません)手持ちではイエペス盤でその全体像を楽しんでいます。一方、ロッシニアーナ 第1・3番で惹き込まれてしまう音源はジュ...
ジュリアーニ作品の中で一番よく弾く曲と言えば私の中ではこの粋な変奏曲です。とても古典的なスタイルで最初から最後までギター的な変奏の愉しみにワクワクしながら弾き切れる良さがあります。鍛冶屋さんの槌を打つリズムは、同時に良質で均一な鉄を鍛える匠の技であり、演奏に於いてもそのリズムをさまざまな素材(変奏)に合わせた塩梅を見つけるセンスが問われるのだと思う作品です。※各アルバムに張り付けてあるバラ飾りは
CDのバランス(収録曲)に疑問を持つ事があります。それはLPレコードでおそろしくバランスの取れた構成を見せていたアルバムが、余分に付け足される事で、ひどい場合は同じ作品が別の年のテイクに入れ替わっていたりする事で、量は増えたけれど聴き終わった時の充実感や感動が減じられてしまう場合もある事を思ったからです。詰め込む(嫌な言い方)事で枚数を減らして廉価に或いは付加価値を付けるのでしょうか?しかし、これはコンサ...
最初このCDを聴いた時に、「アンクラージュマン」と「コルドバ」にショックを受ける程の感動をしました。そこには、ギター・ソロでは難しいと言うか不可能に思えるきちんとした和声の充実と、その中で余裕をもって紡がれるギターの歌の魔力に、心底この楽器を好きな理由が分かった気がします。そして、それをさらに決定付けるように、頂いたレコードの情報量(感情的な)の多い粘りの増した音にメロメロになってしまったのでした。※...
このアルバムはマイナーなようでいて、パールマンを好きな方も(現在パールマンのBOXに含まれています)持っている方が多いのではないかと思います。そこにある、パガニーニの「ヴァイオリンとギターのためのカンタービレ」の優しい笑みを浮かべる音楽の美しさは宝石のように輝いているのではないでしょうか。この曲が後にシャハムとセルシェルによって取り上げられている事からも、ヴァイオリンとギターという組み合わせの幸福なひ...
前回の「【青葉台】石田純一・東尾理子夫妻など芸能人・著名人の自宅を探訪~三田用水跡・暗渠散策(4)」では、目黒区青葉台の高台にある三田用水跡(暗渠)を散策しながら、石田純一・東尾理子夫妻など芸能人・著名人の自宅を探訪しました。今回も引き続き、市川海老蔵など芸能人・著名人の自宅を探訪しながら、お洒落な街「代官山」を歩き、三田用水跡を散策します。(※)他の芸能人関係の記事については、「芸能人・著名人関...
ベートーヴェンとも親交があり、交響曲第7番初演にはチェロで参加していたジュリアーニは、もしかすると「ギターは小さなオーケストラ・・」とベートーヴェンに言わしめたその人であったのでしょうか。同時代のF.ソルは祖国スペインをナポレオン支持によって追われるようにフランスにあり、その作風はどちらかというと内省的で、しかも几帳面に必要な内声を省略する事を出来るだけ避けて記した事により演奏的に難しい面を持ち、オ...
古典派様式期におけるギターの大家、マウロ・ジュリアーニをこれから記して行くにあたり、私の師が17-8年前にまとめておられました特集にお頼りさせて頂きました。この記事は学生であった頃の道標であり誇りでもあります。私は恥ずかしくもソルばかりを好んだ時期があり、ジュリアーニ作品をあまり好きではありませんでした。しかし今では、ギターを華々しく世に問い、メカニック的な面でも可能性の追求を試み続けた彼のギタリスト...
今回はイエスが人として地上に留まった最後であり、生誕の「クリスマス・オラトリオ」と共にシュッツがオラトリオで描いたキリストと言われたイエスの生涯です。辞典に記されたオラトリオ3曲の内、手持ちに無いもう1曲は「イエス・キリストの十字架上の七つの言葉」SWV.478(1645)となっていて現在素敵なものを探しています。[シュッツ補足]ドイツ語で「シュッツ」とは射手座を意味することから、そのラテン語である「サギタリウス...
アシュケナージが復帰して新しいCD(バッハ:イギリス組曲)を出すという記事を見た。昨年1月に引退していたらしいが、知らなかった…(^^;)。ついでにCDの新譜をチェックしたら、トリフォノフのバッハ、オラフソンのモーツァルト等の魅力的なCDが見つかった。コロナ禍の中でもピアニストたちは頑張っている♪
辞典にはシュッツのオラトリオは3作品を見る事が出来ます。SWV.番号でいうところの50,435,478がそれにあたります。[シュッツ : クリスマス物語/イエス・キリストの復活の物語]とタイトルの付けられたこのアルバムには、その中のSWV.50と478の2つのオラトリオが収録されています。今回のSWV.435のCDには435aと併記されている経緯が分からずじまいであった事が悔やまれるのですが、この作品も1908年になって発見されたところを見ると...
シュッツの現存する作品は、消失した歌劇とバレエ音楽(共にタイトルは知られる)以外のオラトリオ、受難曲、教会音楽、マドリガル集(イタリア語・ドイツ語)が見られます。その中で単独で見られるドイツ語マドリガル以外はどれもまとめて曲集として発刊された大きなものばかりである事に驚きます。辞典に掲載されたものが全てではない筈なので断言は出来ませんが、シュッツ作品(もしくは当時)は出版にあたって纏まった曲集として世に...
かなり昔の音楽辞典においても、シュッツの作品はかなりの作品掲載数があり、SWV.番号を持つ事からも現存する作品数のみならず知名度の高さを感じます。恥ずかしながら、私はレーベルの違うBOXに含まれた数枚の盤によってその存在を知る事となった作曲家でした。今回の「シンフォニア・サクレ」という第3集まである大きな曲集やオラトリオなど、大作が多く残っているのもシュッツの特徴ですが、逆に歌劇やバレエ音楽という娯楽作品...
ランドン版のレクイエムがどのようなものか、聴いて感じる前に出来る限り情報を知っておくと、あぁ、この部分が・・と理解し易くなります。先ずは[解説書から]ハイドン、モーツァルト音楽学者ロビンズ・ランドンによって、1991年にショルティによって演奏された版によって演奏された盤です。アイブラーによって再構築されたセクションは、ジュスマイヤーによるものよりも素晴らしく、アイブラー加筆のモツァルト手稿譜が、約200年...
モラヴィアの音楽家 ヤナーチェクの音楽を 語りましょう
ロシアの20世紀 ピアノの巨人 スクリャービンの音楽を語り合いましょう ピアノ音楽以外も… といっても ピアノ音楽が中心でしょうね
現代音楽のコンサート情報。 関東に限らず全国のコンサート情報の提供をお願いします。
皆で拡げようドゥーワップの輪。集まれドゥーワップ愛好家達!
ピアノのことならなんでも!
新たに声楽を始めてみたい! 大人になってからだけれど始めてみたい! 発声法を学んで歌や面接をしっかり準備して宝塚音楽学校を受験してみたい! 明瞭な発語で深い呼吸で音読やお話をしたい! など、自分の声は取り換えることはできませんが、世界で唯一無二。的を得たトレーニングで、声を使った表現に自信をつけ総合的にレベルアップしませんか!
アンビエントとは環境音であり身の周りで鳴っている音が そうなのだとは思いますが、ブライアンイーノが提唱した 鳴ってるかどうか気づかないような浮遊感とリラックス したものを加味した音をアンビエントと思っています。 なのでヒーリングやニューエイジ系統もひっくりめた テーマを作ろうと思いました。 個人的に自分のブログに書くのがこのジャンルの事が 多いので作ってみようと思いました。
ブログは、平成17年頃に一般に普及し始めました。現在でも、その当時からブログを続けておられる。そんなブログを原始ブログと名付けました。「いにしえララバイのブログ」も平成22年から始めています。
バイロイト音楽祭は、毎年7月25日から約一か月間、ドイツ南部バイエルン州フランケン地方の小都市バイロイトで行われる、リヒャルト・ワーグナーの楽劇10作品のみを上演する音楽祭です。 バイロイト音楽祭に行かれたみなさんの鑑賞記&旅行記をお待ちしております。
ただの雑音。 だけど、雑音は自由だ。 別に形式の【音楽ジャンル】としてのノイズ としててではなく、それを含めて自分で感じる 軋轢などがあると思います。 ただ叫びたい、何でこんなに不幸なんだ、 などなど自分なりの歪を書いてしまおう、な トラコミュです。 勿論、音楽形式としてのノイズとして活用 して頂いてもいいかな、と思っています。